皮膚科

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、生後2〜3か月頃より顔の皮疹で始まります。その後、徐々に体、手足の広がり、肘や膝の内側などに湿疹が生じて長年続くものです。原因は完全には明らかになっていませんが、遺伝的な皮膚のバリア機能低下とアトピー素因に、汗やほこりの刺激・食物やダニアレルギー・ストレスなどの悪化因子が複雑に作用して生じるものと考えられています。

​1)乳児期の皮膚症状
口のまわり、頬などにジクジクした湿疹を生じることが多いのですが、肘や膝の内側にも同様の湿疹を生じることもあります。
​2)思春期以降の皮膚症状
顔や首に治りにくい湿疹が生じ、体や肘・膝の内側には皮膚が厚くなったような湿疹が慢性に生じます。皮膚は次第に乾燥傾向となります。
アトピー性皮膚炎の治療では普段の心がけが大切です。
① 薬は先生の指示をよく守り、正しく使います。
アトピー性皮膚炎の治療は、「皮膚の炎症を抑える塗り薬」「皮膚にうるおいを与える塗り薬」「飲み薬」の3つの薬を組み合わせて症状改善を目指します。
② 皮膚はいつも清潔に。
皮膚の表面についた汚れはしっかり洗い落とすことが大切です。石鹸を用いて汚れをきれいに洗い流し、いつも清潔に保ちましょう。
③ 刺激の少ない肌着に
皮膚を刺激するとかゆみが増します。吸湿性・肌触りがいい木綿や合成繊維の衣類がおすすめです。また、衣類の洗濯も洗剤が残らないようしっかりすすぐことが大切です。
④ 爪のお手入れを
爪が伸びていたり、とがっているたりすると、掻いたときに皮膚を傷つけることがあります。爪は短く切り、やすりを使ってお手入れをしましょう。